こんな悩みを抱えている転職者は多いのではないでしょうか。
仕事探しの第一歩は求人票の閲覧ですが、噓の求人票が載っている場合もあります。理由は
- 本当のことを書くと人が集まらない
- 残業時間を正直に書くと行政指導が入る
- 求人広告料を払う以上は成果を出したい
労働基準法第15条には「労働条件の明示」が定められているものの、これはひとりひとりの労働者に対して書面で明示する労働条件のことです。不特定多数に向けての明示は適用されません。
ここでは、求人票に蔓延するブラック企業の求人票の見分け方と、求人票以外からの確認方法について解説します。
求人選びを失敗したくない人は、ぜひ読んでみてください。
- ブラック企業にありがちな求人ワード
- 求人以外からブラック企業を確認する方法
- 求人票の細かい項目をチェック
ブラック企業を避けるなら【ホワイト企業】【非公開求人】がオススメです。
非公開求人なら転職エージェント【doda】がたくさん紹介してくれます。
求人票でブラック企業にありがちなNGワード

ブラック企業の求人票にありがちなワードをまとめました。
これらのワードが求人に書いてあればブラック企業の可能あります。
- 抽象的なワードで募集
- 未経験なのに年収が高い
- 面接1回!即採用
一見楽しそうに見えますがNGワードが隠れています。
抽象的なワードで募集
抽象的な言葉がある求人はブラック企業の可能性が高いです。
- 体力・やる気のある人
- 素直
- アットホームな職場
- 未経験歓迎
- 誰でもできる仕事
もはやお馴染みのフレーズになりました。
職場の雰囲気を表すには使い勝手のいい言葉なので、慣用句として使われることが多くなっています。
◎アットホームな職場⇒飲み会が多そう、プライベートがなさそう
◎未経験⇒他に打ち出す部分がないときに書く言葉に見える
抽象的な言葉をよくつかっていたら要注意です。

未経験なのに年収が高い
求人を少し読み解く必要があります。
未経験でも出来る仕事なのに給料が高い=考えられるのが、ノルマが高いからです。
専門性があれば別ですが、まず専門性がない仕事内容なのに給料が高いのは普通の条件ではあり得ません。
しかもよく見ると
「年収1000万円」ではなく、「年収1000万円を目指せる」
求人票では高く見える年収が実は、特別に成績が良い営業マンの例であったり、残業代が含まれた金額だということが考えられます。
- 年収が高い場合は専門職職・難解職が多い
- 未経験が活躍できるはスキルが身につかないことが多い
- ノルマが多い可能性
面接1回!即採用
これも危険だと思ったほうがいいです。
内定がすぐに出るということは、とにかく人を採用したいということ=それだけ辞めていく人も多い可能性があります。
考えられる可能性は仕事がハード、辛い、ノルマが多いなどの理由がありそうです。

また面接1回はあまりありません。なぜなら採用にはコストが年間単位でかかり応募者を見極める必要があります。
そのためには最低でも2回(人事部、現場)面接を設ける必要性が考えられます。
上記とアピールするのも少し注意です。必ず欲しい人材なら上記の言動も考えられますが、求人にわざわざ記載しているのは疑った方が良いです。
- 面接が少ないと採用を急ぐ理由がある⇒人が足りない
- 早く採用を決める⇒採用コストを削減したい、だれでもよい
求人票以外からブラック企業かどうかをチェックする方法

求人票だけではブラック企業がどうか判断できない。。
そんな時は求人票以外からブラック企業かどうか見分ける方法もあります。
- 会社のHPを見る
- 会社を見に行く
- 面接での対応
- 口コミサイトを確認
- 企業名でエゴサーチ
- ハローワークにずっとある求人
- 離職率、有休消化率、残業時間をチェック
理由をご紹介していきます。
会社のHPを見る
求人企業のホームページを見てみると【事業内容】【会社概要】をチェックできます。
- ホームページが古い・更新されていない
- 何の会社かよく分からない
- フリー素材がよく使われている
- 会社メンバーの年代が自分と合わない
写真に出てくる社員が若い人ばかりのところも、離職率が高い可能性があります。
ホームページ自体がない会社も、基本的には避けた方がよいです。
ホームページから分かること
- 本社の所在地
- 会社概要
- 創業、設立年月
- 事業内容
- 従業員数
- 資本金
- 売上高
具体的にチェックするポイントは⇒
- 事業内容が不明
- 従業員が多い割に売上高が少ない
- 全国に事業者がある場合は転勤の可能性
常に求人票から読めとれる情報を見ておきましょう。
会社を見に行く
会社の近くまで見に行き、夜間の消灯時間を確認するのもよい方法です。
これは手間のかかる方法ですが有効的です。理由は
定時を何時間も過ぎても電気が点いているようなら、残業が多い可能性があるからです。
終業時間を過ぎたら人が出てくるか・出入りする人の顔色が土気色ではないか・暗い表情ではないかといった部分をチェックしてください。
面接での対応から判断する
面接の対応を見て判断するのもおすすめです。
前章の面接回数が少ないですがさらに高圧的な態度をとられることもあります。
実際私は【ため口】【経歴を鼻で笑う】などがありました。
仮に直属の上司にならない場合でも、面接官の人柄や面接のやり方には社風が表れます。
経歴を鼻で笑った面接官がいるところは上場企業でしたが【書類改ざん】で事件となっていました。
口コミサイトを確認
口コミサイトサイトは以下のようなものがあります。
共通して確認できるのは次の通りです。
- 組織体制・企業文化
- 入社理由とギャップ
- 働きがい・成長
- 女性の働きやすさ
- ワークライフバランス
- 退職検討理由
- 企業分析
- 年収・給与
企業名でエゴサーチ

エゴサーチは簡単です。
検索エンジンでブラック企業 ○○(企業名)と検索すればヒットする場合があります。
過去に問題があった企業ならニュースとして上位表示されます。
ハローワークにずっとある求人
ハローワークの求人にブラック企業が多い主な理由は、審査もなく無料で求人広告が出せることです。
- 求人内容の中身で噓の掲載が載ってしまう
- 人が辞めて何回募集をしても掲載料がかからない
- 補助金目当てでハローワークを使う企業もある
ハローワークからの応募者が紹介状を持ってきた場合、企業には補助金が支払われます。
そのため、補助金目当てでハローワークを利用する企業もあります。
また、企業情報を掲載した口コミサイトなどで離職率を確認することもおすすめです。
そもそもホワイト企業はあまり求人を出しません。
ホワイト企業は人が辞めることが少ないからで本当に優秀な人材が欲しいときや、重要ポストを採用したいときなどは、求人を一般公開できないことも多いです。
そういった求人は転職エージェントが持っていることが多いので一度確認してみてください。
離職率、有休消化率、残業時間をチェック
大きく働き方を見るのは上記の3つがいいでしょう。
中途採用では会社の人数や規模と比較してあまりにも採用人数が多い場合、疑った方が良いです。
2019年4月1日(中小企業は2020年4月1日)からの労働基準法改正により、労働者に5日間の有給休暇を取得させることが会社の義務となっています。
残業時間は基本的に月45時間までと上限が定められているため、実際には記載されている残業時間よりも多く残業させられることもあるため、月平均残業時間が基準ギリギリの会社は避けるべきです。
記事は下記から参考にしてみてください。
12月は残業が50時間くらいありました。。 月の残業が45時間超と聞くとどんな印象がありますでしょうか?? 社歴が長い人のギャップを感じた12月でしたが、主に ・もっと残業をしていて終電間際がほとんどだった・もう帰るの?[…]
求人票の細かい項目をチェック

職業安定法により、求人票には必ず記載しなければならない労働条件が定められています。

チェックポイントです。見落としがちな項目もあるので注意です。
ハローワークや人材紹介会社を利用する場合、次の項目を求人票に記載する必要があると職業安定法5条の3に定められています。
《求人票に必ず記載しなければならない項目》
・業務内容
・契約期間
・就業場所
・労働時間・休日
・賃金
・加入保険
契約期間
求職者が求人を選ぶ際、雇用形態や雇用期間の内容で判断する場合が多いのではないでしょうか
企業側の認識で使用した表現や用語の意味と、求職者側の認識が異なり、トラブルになることもあります。
例えば、「正社員」と聞くと無期雇用と理解されることが一般的ですが、有期雇用の場合もあります。
就業場所
就業場所も必ずチェックしましょう。
もし今の住まいと離れているところだと引っ越ししなければならない可能性もあるからです。
- 本社所在地と勤務先住所が違う・・・転勤の可能性など
労働時間・休日
労働が多く常態化している求人はブラック企業の可能性が高いです。
80時間が残業時間として常態化している場合は1日4時間(20営業日)残業していることになるのでデットラインともいえるでしょう。
業 種 | 平均年間休日 |
---|---|
建設業 | 103.3日 |
製造業 | 111.6日 |
情報通信業 | 121.9日 |
運輸業、郵便業 | 98.0日 |
卸売業、小売業 | 105.1日 |
金融業、保険業 | 120.6日 |
不動産業、物品賃貸業 | 108.5日 |
宿泊業、飲食サービス業 | 95.7日 |
教育、学習支援業 | 112.8日 |
医療、福祉 | 111.6日 |
気になる部分を紹介していきます。
定額残業代制・固定残業代とは?
「残業時間の有無に関わらず、一定の金額を給与に含めて支払う」という制度です。
みなし残業とは?
みなし労働時間制度
働き方や業務内容によっては企業が労働時間を把握しにくい場合もあり、「毎月何時間働いている」と定めておき(みなしておき)その「みなし時間の給与を支払う制度」です。
注意点としては(40時間に設定されていた場合)「40時間までは残業代が出ない」という事です。
ここの部分を悪用する企業も少なからずあるでしょう。
賃金
賃金は細かい項目があるので違いがわからない方も多いのではないでしょうか?気になる部分を紹介していきます。
基本給とは
基本給とは毎月継続的に支払われる賃金のこと。
一般事務・小売業のレジ打ちなど比較的スキルが必要のない職種が給料が安いです。
業界・業種によって基本給は異なりますがここは抑えておきたいポイントです。なぜなら
基本給を低くする会社側のメリットは「人件費を削減できる」につきます。さらに⇒
会社側が基本給を安くすると【残業代】【退職金】【ボーナス】も安くなります。
【30代】手取りが20万以下だと辞めるべきか│生活 アップデート (workoutinvest.com)
昇給とは
勤続年数や職務上の昇格に応じた賃金の増額のことで、毎年一定の時期に昇給する定期昇給制度が主流です。
ベースアップとは
基本給部分に対しての昇給額や昇給率を指し、個人の能力が反映されるわけではなく労働者全員の賃金が上昇します。
昇格
能力や職務、社内における立場などを考慮したうえで、社員の職能資格制度の等級を上げることです。
《記載例》
・基本給 〇〇万円(手当は含まない)
・〇〇手当(時間外労働の有無にかかわらず、〇時間分の時間外手当として〇〇円を支給)
・〇時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給
きちんと項目が分けて記載されているかを確認しましょう。
まとめ 求人票ブラック企業を見抜くためのポイント

おつかれさまでした。いかがだったでしょうか。
ブラック企業の求人には決まった特徴があります。今回紹介した項目が当てはまればブラック企業の可能性が高いです。
内定後に受け取る雇用契約書は、求人票と違って本当のことを書かなければなりません。
雇用契約書が求人票と相違がないかを見ることが重要です。
雇用契約書に嘘を書いた場合は、労働基準法違反となり、その時点で嘘が見つかったら入社すべきかどうかを今一度よく考えてください。
会社のホームページなど、求人広告以外の情報からもブラック企業を読み解けます。転職エージェントにぜひ相談してみてください。非公開求人もどんどん紹介してくれます。